エレコムのコスパキーボードの潤滑化メンテ

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エレコムの安いキーボードの潤滑化メンテ手順

キーボードをいわゆる「ルブ」したいと思いながらしばらく踏み切れなかったので、同じように踏み切れない人の背中を押すつもりで、エレコムの安いキーボードTK-FDM105TXBKの潤滑化について書きます
キーボード外観

用意するもの

Y字型のドライバーはSUNFLAGのNo.17-Cが近所で安かったのでこれを使いました。
SUNFLAGのNo.17-C
ネジの溝部分のサイズが2.2mm向けのドライバーのようです。これでもエレコムのキーボードのネジは回せましたが、もっと大きなドライバーが好ましいと思います。多分3.0mmくらいあった方が良いと思います。

潤滑用のスプレーは呉のドライファストルブを使いました。
ドライファストルブ

分解

ネジの場所は赤く丸をつけたところです。水抜きの穴もあるのですべての穴にネジが入っているわけではありません。

ネジの場所
ちゃんと力を入れてドライバーを押し込む感じでネジを回す必要がありました。サイズが合ったドライバーならそれほど気を使わなくても良いと思います。

裏ブタと表のキーボード側の分離はキーボード側に3箇所小さな爪がありますので、爪の場所は裏ブタ側を外に押し広げる感じで外すと良いでしょう。
爪の場所

ネジはこんな感じ
ネジ
Y字のネジを一般的な+ネジに付け替えたくて近所のホームセンターに行きましたが同じサイズのネジは置いていませんでした。タッピングネジで鍋タイプの3x8よりは1mm位短くて、3x8の先端1mm位を切り落とした感じに見えます。
(追記: B0型タッピング ナベ M3×7 になるみたい)

中の構造

キーボード部分を外した裏ブタ側はこんな感じ。
裏ブタ側
メンブレンの白いシートは有線タイプのTK-FDM103と同じものだと思います。メンブレンのシートと右上の基板は3つのネジで圧着させる構造。この基板を有線タイプ、無線タイプ、Bluetoothタイプで使い分けるのでしょう。ちょっと高価なBluetoothタイプでメンブレンのシートが接触不良を起こしたら安い有線タイプを買ってきてシートだけ入れ替えれば使えるのではないかな。購入時期が何年も違うと中身が微妙にバージョンアップして互換性が失われているかもしれませんので積極的におすすめはしませんが。そうでなくても5年使った私のキーボードは、今回買い足して気が付きましたが、キートップがツルツルになっていたり左手親指の腹があたるキーボード下部がすり減っていたりしましたので、数年使ったのならば修理とか考えずに買い替えた方が良さそうです。2万円超のRealforceだと10年位使いたいかも?

キーボードの裏側、キートップの取り付け部分
キーの裏側
キートップは筐体に爪ではまっている構造です。キートップを引っ張っても抜けないように作られているのですね。
キーを押し込むとこんな感じ
キーを押し込む

スプレー作業

キーを押し込むとキートップと筐体の接触部分が露出しますので、ここにドライファブのスプレー液を付着させる感じで作業しました。作業時はキーを押し込まなくても筐体をひっくり返して広げた新聞紙の上に置けば自然とキーが押された状態になります。スプレー付属のストローを溝のように見える隙間に差し込んで、スプレー液で濡れようにします。
ルブのターゲット
気にしなくても良いのかもしれませんが、液がちゃんとキートップと筐体の接触部分にまんべんなく付着するように、キー4つくらいずつまとめてスプレーして、乾く前に手でキーをカチャカチャ押し込んでました。キートップが気化熱でひんやりすると、キートップにも液がちゃんとついてるんだなと安心できる感じ。
どのくらいの量をスプレーするのが最適かわかりませんが、キーボードの引っ掛かり感が解消していれば目的は達成できているのでヨシとしています。

天候などの関係で可能ならば屋外、せめて窓を開け放った室内で作業することをお勧めしておきます。有害物質は使われていないと思いますが、ちょっと溶剤っぽいにおいが気になるので。

組み立て

スプレー液がちゃんと乾くのを待って、キーボードを組み立てます。
呉のドライファストルブは乾くと白くなります。ところどころ白い汚れが付着したかなって感じになります。まあ組み立ててしまえば見えないところですので気にしません。
あ、白くなった写真を撮り忘れました・・・。

効果

PCに接続して試し打ち。
気のせいかもしれませんが打鍵音のカチャカチャの高音部が少し静かになった気がします。
押下感は滑らか。わざと斜めに押し込もうとしてもキーの引っ掛かり感はありません。(昔、斜めに押し込んでも引っ掛かりが無いパンタグラフタイプのキーボードが好きだった時期がありました)。メンブレンのラバーカップの変形する感触なのだと思いますが、押し始めがクニュっとして一番重い感じ。このクニュっとした感触がいまいち好きになれなくて、メカニカルのキーボードの方が好みなんだと思います。とはいえ職場で支給されたキー配置レベルでダメダメなキーボードに比べれば、このキーボードは十分ハッピーです。
あと、これも気のせいかもしれませんが、スプレー前よりもキーが重くなった?
今回は1週間くらい使ったくらいのほぼ新品に潤滑スプレー処理をしましたので劇的な改善はありませんが、斜めに押し込もうとしても引っ掛かり感はありませんので私の変な打鍵癖でキーが引っかかって入力されない(特にshiftキー)は改善されると思いますし、これだけ滑らかな打鍵感ならば高価なrealforceは私にはいらないと思いました。キーボード欲しい病がほぼ治りました。少なくともrealforceは欲しいものリストから削除されました。(茶軸のメカニカルはまだちょっと魅力的なのですけれどね)

2024年04月06日 エレコム廉価版キーボード TK-FDM105

エレコムの安いキーボード(5年経過)の潤滑化メンテ

職場であてがわれたパソコンのキーボードが"X"の下にaltキーがあって"Z"の下にWindowsキーがある極悪なキー配置だったので苦情を言って変えてもらったのだけれど、それもなんかイマイチだったのでBYOD。
別にRealforceやメカニカルのキーボードにしてほしいと言っているわけではなくて、結局使っているのはエレコムの安いキーボードであるところのTK-FCM103XBK。今Amazonで見たら830円だった。安い。
さすがに5年も使っていると打鍵感にひっかかりが出てきて、しばらくキーボード欲しい病を発病していました。

自宅ではFILCOのメカニカル。茶軸の打鍵感が心地よくて15年位前だったかにヨドバシの店頭で一目惚れして購入。その後、今から5年前に今使っている茶軸のコンパクトタイプのキーボードに変えました。Realforceも何度も検討したのですが、どうも打鍵感にワクワクを感じなくて。店頭で触った感じはキーに引っ掛かりも感じず滑らかでいいのですが、なんだろう、メカニカルのCherryの茶軸と比べて押し始めのラバーカップ感とでも言えばいいのか、モニョっとした感じが、何万円も出して買うキーボードではない感じがしてしまっています。
ラバーカップの打鍵感も千円前後のキーボードならば許容範囲。でも冒頭に書いたように5年も使っていると打鍵感に引っ掛かりが出てきて、滑らかな打鍵感に憧れてRealforceやメカニカルのキーボードを家電量販店の店頭で感触を確かめながら、2万円とか3万円とかの値札を見て購入をためらっていました。キーボードは商売道具でもあるのでケチりたくはないのですけれど、値段分の価値を感じられなくて。
ってことで(前振りが長い)、結局またエレコムの安いのを買ってしまいました。TK-FDM105TXBK。ワイヤレスで1,280円だったので。うん。打鍵感に引っ掛かりもなく良い感じ。これで十分。
私のキーボードの嗜好は、必須の条件はシリンドリカルのキートップで左altキーが標準的な位置にあることだけかもしれません。テンキーがあるとマウスが遠くなるのでテンキーレスとかコンパクトタイプのものを最近は選択してしまっています。あったらいいな、くらいの条件が、打鍵感やなんちゃってでいいのでステップスカルプチャ。最近はHomeキーやEndキーもよく使うのであまり特殊なキー配置は敬遠してしまいます。

で、今まで使っていた打鍵感に引っ掛かりが出てきたキーボード、ググったところルブと呼ばれているらしい、グリス類で打鍵感を改善することにトライ。
ググって見かけたのがメカニカルキーボードのキースイッチを分解してグリスを塗ったり、メンブレンキーボードの可動部にシリコンスプレーする方法。私は電気接点があるメカニカルキーボードに絶縁性の何かを塗るとか怖くてできません。シリコンスプレーはメカニカルキーボードを使い始める前にメンブレンのキーボードで試したことがあります。その時の記憶は、打鍵感の引っ掛かりは解消するのですが動きに液体っぽい抵抗感が感じられてイマイチというもの。
今回は何年か前に鍵穴の潤滑用にフッ素樹脂スプレーを入手していますので、フッ素樹脂スプレーで打鍵感の潤滑化に挑戦。鍵穴があんなに滑らかになるのだもの。きっとキーボードにも効果があるに違いありません。シリコンスプレーよりずっと高価でしたが、スプレー後すぐに乾いてサラサラ感があるのでシリコンスプレーと違って液体っぽい抵抗感も無いに違いない。
ところがTK-FCM103XBKってキーキャップを引っ張ってもキーが抜けない。Y字型の特殊なネジが使われていて分解もままなりません。830円で買えるキーボードの打鍵感改善のために900円超のフッ素スプレーと500円弱のY字ドライバーか・・・と思わないでもありませんが、今回新規購入したのはY字ドライバーだけなので気にしない。これでもホームセンターを3件まわってやっと見つけた安価なY字ドライバーだったりします。地元のホームセンター、コメリで購入。ホームセンタームサシには確か千円超だったけれどもっと太いタイプのY字ドライバーがあったような気がします。どうも話がすぐにわき道にそれますが・・・。
キーボードの裏ブタのネジを外します。このキーボード、ラベルのシールの下にネジが隠されていないあたり構造が良心的。ACアダプターとかいくつか分解したことがありますがラベルのシールの下にネジが隠れているのがデフォルトだったので、少し覚悟をしていたのですが、ラベルをはがさなくてよくてちょっとうれしい。
裏ブタを外すとキーの部分とメンブレンのシートと裏ブタに分かれます。キーの部分はひっくり返してもキートップが外れない構造。新聞紙を広げてキーの部分をひっくり返して置き、可動部にフッ素樹脂スプレーを吹きかけました。しっとりした感じになり、気化熱でキーボードがひんやり。可動部にスプレー液がちゃんとつくようにキーをカチャカチャ動かして、乾燥するのを待ちます。少し白っぽくなるのはこのスプレーの特性。どうせ見えなくなる部分なので気にしない。
有機化合物っぽい異臭が室内にこもるので外は暴風雨の夜でしたがやむなく窓を開けて換気します。
キーボードを組み立てて打鍵感を確認。引っ掛かりが解消。液体っぽい抵抗感はなく、ラバーカップの特性がダイレクトに感じられる打鍵感。キーを押したときのモニョっとした感じがRealforceっぽい。830円のキーボードでこの打鍵感ならお値段以上の価値がありますよ、これ。
でもやっぱり私はメカニカルの柔らかいバネっぽい押し下げ感の方が好きだわ。
そういえばせっかくねじを外したんだから標準的な+ネジに付け替えれば良かった。どうせM3くらいの安いので大丈夫だろうし。
フッ素樹脂スプレーは呉のドライファストルブ、Y字型のドライバーはSUNFLAGのNo.17-Cでいけました。No.17-Cはネジに合わせてみるとちょっと細い感じなので、3mmくらいのサイズのがあると良いと思いました。

2024年03月30日 エレコム廉価版キーボード TK-FDM105

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